瞑想の練習

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~ シュリ・チンモイ 著書「瞑想-人間の完成と神の満足」より


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瞑想練習

1 ハートのバラ

まずあなたのハートの中で花を想像しなさい。今回はバラを思い描いてみることにする。このバラは完全に咲ききっていなく、まだつぼみのままだ。

二~三分瞑想したら、その花びらが一枚一枚開いている様を想像しみること。一枚一枚開いていく花をハートの中で見、そして感じること。

5分ほど経ったら、あなたのハートはなくなったと想ってみること。そして、「ハート」と云う名の花が自分の中にあるだけだと感じてみる。

するとそこにはもはやハートはなく、バラの花があるだけだ。花はあなたのハートになり、そしてハートは花になってしまったのだ。

七~八分経ったら、あなたのからだ全体がこの〈花のハート〉に覆われたと感じごらん。身体はもうここにはなく、頭頂から足の先までバラの香りがするだろう?

足を見れば、すぐにバラの香りがしてくる。膝を見てもバラの香りがするし、手を見ても、やはりバラの香りがする。体中いたるところに、バラの美しさ、香り、純粋さが広がったのだ。

頭から足までバラの美しさ、香り、純粋さ、喜びそのものになったと思えたら、愛しの〈スープリーム〉の足もとに自分をたむける用意が出来たと云うことなのだよ。

2 意識の河

瞑想するとき、次の三つのことを思い浮かべてごらん。

⑴ 純粋さを自分全体に
⑵ 謙虚さを自分の全存在に
⑶ そして感謝の心を自分の手足すべてと細胞のすべてに

次に息を吸い、そして吐くとき、神聖な意識の河が、あなたの中を流れていると感じてみるのだ。だが決して無理強いしたり、力んではいけないよ。

そしてこの神聖な意識が、〈源〉である〈スープリーム〉と常にワンネスを保ちながら流れて行くのを感じるがいい。

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3  神に捧げる

息を吸うとき、神の不滅の資質を吸い込んでいると感じ、次に息を吐くときは、自分の無明を神に捧げていると感じてごらん。

現在<いま>、あなたは無明が自分のものだと思っている。無明はとても悪いことだと言いながらも、その実それを手放したくない!

しかし、「無知はわれわれの真の所有物ではない!」と云うことを知ることが必要だ。真の所有物とは〈平安・光明・至福〉なのだ。

瞑想中、間違って所有しているものを神に捧げ、真に所有するものを神からいただくこと。「私の持っているもの、私のあるがままを取り去って下さい。そして貴方の持っているもの、貴方のあるがままを私に下さい」と神に頼むがいい。

あなたが持っているのはアスピレーションで、それは神聖になりたいと云う内的な叫びだ。あなたのあるがままは無明そのものだ。

神にアスピレーションも無明も持っていってくれるよう頼むことだ。そして神の持っているもの、神のあるがまま、すなわち、〈無限・永遠・不滅〉を下さるように頼むことだ。

4 黄金の存在

神、つまりインナー・パイロットのハートの中にいると感じてみる。〈スープリーム〉を見たことはなくても、全身黄金に輝く人を想像するのだ。

その存在はあなたの目の前にいて、あなたはそのハートの中か、膝の上か、あるいは足もとにいる。自分が十八歳だとか四十歳や六十歳だとは思ってはいけない。

自分はまだたった一ヶ月の赤ん坊で、〈スープリーム〉のハートの中にすっぽり入っているか、膝に抱かれていると思うことだ。

5 空の広大さ

半眼にして、広大な空を思い浮かべてみる。最初は、目の前に空が広がっていると感じるがいい。その後は、自分は空と同じくらい広大だ、または広大な空そのものだと感じてみてごらん。

数分経ったら目を閉じて、自分のハートの中に空を見て、感じてみること。あなたは宇宙のハートで、あなたの内側には自分が瞑想し、一体化していた空が広がると感じてみること。

あなたのスピリチュアル・ハートは空より限りなく広大なのだから、自分の中に空を抱くのはたやすいことだ。

~ シュリ・チンモイ 著書「瞑想-人間の完成と神の満足」より